大正の名邸 起雲閣 洋館 熱海市指定有形文化財 2
2020年 08月 14日Kiunkaku, former ryokan in Atami - Western style rooms
二代目の持ち主「根津嘉一郎」により、1931(昭和6)年に着工、1932(昭和7)年に完成。正面中央に暖炉があるヨーロッパのデザインを基本にしていますが、「折上格天上」(おりあげごうてんじょう)など日本の神社仏閣に見られる建築様式が用いられています。また「喜」の文字をデザインした中国風の彫刻や、シルクロード沿いで見られる唐草模様の彫刻で飾られています。ゴージャスでオリエンタルな雰囲気が印象的。折上格天上でシャンデリアが豪華!ほとんど写真がなくてごめんなさい。
「金剛」(こんごう)
根津嘉一郎」により、1928(昭和3)年に着工、翌1929(昭和4)年に完成。
建築当時は独立した建物で、部屋への入り口あたり、石張りの廊下部分が玄関となっていました。金剛では、暖炉上方のスペード、ハート、ダイヤ、クラブを象った模様をはじめ、草花の模様などが、洋館では大変珍しい螺鈿細工(らでんざいく)によって施されています。
洋館「金剛」に併設されたローマ風浴室は、1989年の改築の際、多くの部分で現代の材料に改められてしまいましたが、ステンドグラスの窓やテラコッタ製の湯出口などは、建築当時の物です。ステキだけれどお風呂は日本のスタイルのほうが落ち着きますよね。